【浦和レッズvsシャペコエンセ】後味の悪さをサポーターが救った感動の光景!

出典:ゲキサカ

JリーグYBCルヴァンカップ(旧ナビスコカップ)と、南米のコパ・スダメリカーナの、それぞれの優勝クラブが対戦する『スルガ銀行チャンピオンシップ2017』が、15日に埼玉スタジアムで行われた。

試合は拮抗、終了間際の判定にヒートアップ

試合が行われた15日は、天候不純が続く今年の夏を象徴するように、朝から雨が降り続き、夜の7時から始まった試合中も、常に小雨がちらつく天気。

気温こそ高くはないが、ジメジメとへばりつくように蒸していた。

時期的にも、お盆休みの真っ只中の平日という、サポーターにもあまり優しくない条件のなかで、いつものリーグ戦、または先月のドルトムント戦から比べると、寂しい観客の入りだった。

それでも、熱心なサポーターが11000人以上も詰めかけ、昨年、悲劇の事故※に見舞われたシャペコエンセとの熱戦を見守った。

※詳細は「ラミア航空2933便墜落事故」を参照

今シーズン中盤に、突如の不調に陥り、監督の交代があり、また選手の疲労も考えられる浦和と、長距離移動、チーム再建の途中にあるシャペコエンセという、コンディション的には決して万全ではないチーム同士の戦いであったため、正直、試合の内容は低調なものだった。

ただ、浦和にもブラジル出身の選手はいて、いろいろな背景のもと、互いに選手の気持ちは十分に感じられる、好試合だったと個人的には思う。

そんな、勝ちたいという気持ちを爆発させたのは、試合終了間際の後半43分、浦和のFWズラタンが、ペナルティーエリア内でシャペコエンセのDFグローリに倒されPKを獲得した場面だ。

確かに、足が掛かって倒れたように見えるが、2人が交錯するなかでの流れでそうなったようにも感じる、それは見ている人、審判によって判断の分かれる微妙なジャッジだった。

しかし、こんなことはサッカーにおいては良くあることで、多少抗議をしても、すぐに気持ちを切り替えるものだが、この日のシャペコエンセの選手たちは執拗に審判に食い下がった。

PKを蹴ろうと、ボールをセットする浦和の阿部選手をよそに、キーパーは拒否をするようにゴールマウスに入ろうとしなかった。

そのしつこさに、浦和サポーターからはブーイングが漏れ始め、異様な空気に・・・

ようやく落ち着いたところで、冷静に阿部選手が決めて、それが浦和の決勝点となった。

試合終了後も、納得できないシャペコエンセの選手たちは、審判団に迫り、後味の悪さが残ったまま、勝者である浦和のタイトルセレモニーが行われた。

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スタジアムの空気を一変させたサポーターの行動

そうして浦和のセレモニーが終わると、シャペコエンセの選手たちは曇った表情を浮かべながら、少ないながらも駆けつけた、自分たちのサポーターの方へ向かって軽く挨拶をして引き上げようとした所、逆側である浦和ゴール裏のサポーターからポルトガル語で書かれた横断幕が掲げられた。

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「vamos nos encontrar novamente nos campeonatos mundiais! amigos!!」

「世界の舞台でもう一度戦うことを楽しみにしています、友よ!」

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それと同時に、シャペコエンセのチームカラーである緑のカラーでスタンドを埋め尽くした。

それを見た選手はピッチ中央で感謝の意を表し、いつも真っ赤に染まるスタジアムからは、まぎれもないシャペコエンセへの拍手が鳴り響いていた。

数人の選手は、浦和サポーターの元へ駆け寄り、ユニフォームを脱いでスタンドに投げ込み、いつまでも鳴りやまない拍手に包まれながら、シャペコエンセの選手、関係者はピッチを去って行った。

時に過激さが伴うサッカーのポジティブな面を象徴

おそらく、あのまま試合が終わっていたら、シャペコエンセの選手たちは悔しさだけを残して日本を後にしていただろう。

もちろん、あのような事故を経験したチームに拍手が送られることはあるだろうが、敵チームのカラーをゴール裏に掲げ、巨大な横断幕でメッセージを送るという光景は、サッカーの世界は広いといえども、なかなかお目にかかれるものではない。

本人たちも浦和サポーターの行動に驚いたようで、PKの判定をされてしまった、DFでキャプテンでもあるグローリは

「あんなにきれいなオマージュ、サポーターの表現は見たことがない。本当に改めて、日本の皆様のおもてなしに感謝します」

「想像もしていなかった。日本人の優しさと愛情に感謝したい。素晴らしい瞬間だった。浦和にはおめでとうと伝えたい。チャンピオンに値するチームだった」

などと語り、他の選手も「結果は悔しいが、温かい気持ちで日本を後にすることが出来る」と、浦和サポーターへの感謝の言葉を口にしている。

普段は両チームのサポーターが、相手を揶揄したり野次を浴びせたり、バチバチの応援をするのは、よくある光景だ。

それが、サッカー観戦の醍醐味でもあるのだが、時に悪い方向に出てしまう事もあり、どちらかと言えばネガティブな部分が取り上げられる事が多い。

しかし一方で、サッカーという世界で繋がる、ポジティブな面もあるということを、再認識させられる素晴らしい瞬間だったと思う。

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お互いがもっと強くなり、本当に、浦和サポーターが言うように、クラブワールドカップ(世界の舞台)で再戦できたなら・・・

そこでまた、サッカーの素晴らしさを感じることが出来るだろう。

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