ガッキー〖逃げ恥〗惜しまれ最終回!メディアの不自然なブーム作りも質で成功?

TBS系連続ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(以下、逃げ恥)(火曜10時)が、いよいよ最終回を迎えたわけだが、世の中(マスコミ)では「大ヒット、大ブーム」という位置づけになっている。

近年では各局ともドラマの低迷が叫ばれる中、メディアでも辛辣な批評が繰り広げられることも多い。

しかしこの『逃げ恥』というドラマに関しては、不自然なほどメディアの後押しが目立っていたことも見逃せない。

スタートは平凡でも、なぜかダンス上げ

最終回の余韻に浸っている人も多いだろうが、ここでは、その人気に至るまでの動きに触れてみたいと思う。

初回の視聴率は「10.2%」と決して高い数字ではなかった。むしろ、何とか2桁を取れたというギリギリのスタート。

2回目も「12.1%」と上昇はしているが、特に珍しいことでもない。

普通なら、開始そうそう流行を煽るようなドラマではない無いはずだが、エンディングの「恋ダンス」なるものが話題だと早くからメディアが取り上げ始め、当初は、ドラマの内容はともかく、この「恋ダンスを真似る人が続出!」といった具合に、無理やり感はいなめなかった。

正直、ダンスにしても「新垣結衣」(ガッキー)が踊っているから良いのであって、一般人が単に「ダンス」を真似て踊っている姿を動画サイトやSNSで披露したところで「いったい誰が見たいんだ?」といった疑問しか沸かないのだが・・・

それでもなぜか、しきりに「恋ダンス」の話題が目に付くようになる。

成功はあくまでもドラマの質

まず、このドラマの成功は「新垣結衣」「星野源」というキャストの妙と、脚本自体の秀逸さが大きな要因であったことは間違いない。

特に世間の反応を見ると「新垣結衣」という女優の好感度の高さが際立っている。

当然、人気があるのは誰もが知る所で、昨日今日出てきた「ぽっと出」の女優ではない。しかし、まだ若いこともあり、まだ女優としての評価や存在感という意味では、そこまで秀でた存在だったとは言えない。

だが、今回のドラマで、男性ウケのもの凄さを実感することとなった。

どこが魅力なのだろうか。

それは、彼女の持っている(容姿、空気感)ものは、すごく自然(ナチュラル)で、誰が見ても美人(かわいい?)でありながら「お高くとまっていない」ところが印象として強い。

もちろん、お顔のタイプが万人に好かれるということもあるが、それだけではない雰囲気の部分が、想像以上に世の男性から好かれていたということ。

一方で、男性からの支持が高い女性は「あざとい」と見られてしまい、同性からは逆に嫌われることもある(過去には裕木奈江が当てはまる?)が、そういった空気も感じない。

むしろ彼女は、親しみをもって「ガッキー」というニックネームで呼ばれ、あえて嫌いと言う人もほとんど見たことがないくらいだ。

そのガッキーの相手役には、ジワジワと人気上昇中の「星野源」を持ってきたのは、ある意味バクチのようなところか・・・

しかし、これもキャスティングの妙となり、くせ者「星野源」がドラマの質を押し上げたとも言える。

NHKのコント番組『LIFE!~人生に捧げるコント』で、彼を見ていたものからすると、嬉しいかぎりだ。

こうしたキャストの相性と、脚本の絶妙な組み合わせもあったが、単純に「ガッキー見たさ」「星野源好き」と言った視聴者も多かったようで、ヒットの要因を、時代背景だったり難しい分析をする人もいるが、ドラマとして純粋に面白かったというのがすべてだろう。

メディアの煽りに疑問も

『逃げ恥』の最終回を前にして、メディアが言うには「大ブーム」になっているようだ。

話題は「恋ダンス」から始まり、その後、視聴率にも注目が集まった。

初回から、微増ながら視聴率を上げて行き、第6話まで毎回更新し続けたことを、さも、もの凄い現象かのように取り上げるようになった。

結果的に、最終回前の第10話(17.1%)まで一度も下げることなく推移したことは、確かに珍しいことかもしれないが、これもメディアの「煽り」が起因したことも無視できない。

前半の12%~13%程度の視聴率で、このドラマだけ特別扱いされたのも少々疑問がある。

特に今クールは、リアルタイムの視聴率だけではなく、タイムシフト(録画視聴)の計測が始まったことで、いつも以上にその動向に注目が集まったわけだが、内容以上に数字を報じ続けるメディアに視聴者も流されてしまったのではないか?

「恋ダンスが大流行り!」「視聴率がうなぎ上り!」などの情報が踊ったら、当然気になる人も多いだろう。

逆に現在絶不調の『フジテレビ』にあっては、ネガティブな面ばかりが取り上げられ、内容以前にイメージから避けられてしまう傾向にあるのではないか?

『逃げ恥』の視聴率は、リアルタイムで見れば当初は平凡な数字でしかない。しかしそこにタイムシフトが加わると、20%を超えているという。

しかし、合算で20%を超える数字を出しているのは、なにも『逃げ恥』だけではない。

『ドクターX~外科医・大門未知子~』

『相棒season15』

『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』

『IQ246~華麗なる事件簿~』

など、他の民放のドラマもそれを超える、または迫る数字が出ているのだ。

結局『逃げ恥』は、最終回に30%へ達するか?とも言われるが、これもメディアがブームだと煽り続けて起こった現象なのかもしれない。

一般に視聴率で善悪を押し付ける愚弄

視聴率なんぞは、テレビに広告を出すスポンサー企業が気にすることで、一般視聴者には全く関係のないこと。

それを「上がった下がった」とメディアで報じられる事にうんざりしていたが、さらにタイムシフト(録画視聴)まで合算して「凄い凄い!」と騒ぎ出す始末。

新しく始まった指標なので、取り上げたくなる気持ちもわかるが、まだ「単純に合算すれば良いものなのか?」といった疑問も拭えない段階だ。

録画視聴なんて、CMを飛ばすのは当たり前、本編でさえ倍速で時間を短縮して見る人もいるなかで、スポンサーには価値のない数字なはず。

たとえば、タイムシフトだけで20%を越えても、リアルタイムで0%だった場合、番組の存続は不可能だろう。

そう考えると、たとえタイムシフトで好調だったとしても、通常の視聴率が悪ければ番組としては失敗という事に変わりはない。

広告のないNHKの場合は成立するだろうが、おそらく、そんな番組ばかりになってしまったら、テレビ広告の価値は下がり民放は潰れるのではないか?

もちろん、そんなことも視聴者には全く関係ないが、要は単に内容が良い番組(ドラマ)なら自然と人気は出るし、リアルタイムでも数字は取れる。その結果(事実)を伝えるのがメディアのはず。

まだ、起こってもいないムーブメントを、過剰に取り上げて誘導するようなやり方には、恐さも感じるしあまりにも不自然である。

『逃げ恥』という久しぶりに、純粋に面白いと思えるドラマだっただけに、もっと自然な形で話題になって欲しかった。

そもそも、いちドラマを「大ブーム」という大げさな取り上げ方をするメディアには、ちょと引いてしまう。

出典画像:Tokyo Broadcasting System Television, Inc

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